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国営海の中道海浜公園のなかにある「動物の森」。 園内の一角は、一面の菜の花 (2015/2/28撮影)。

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標高・約16mにある、一番の高所「展望の丘」 (一枚目の写真奥)からは、博多湾・玄界灘が望めます(展望台の黄色い旗は海抜7m以上の高台を示します)。

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丘の麓には水鳥の池。コブハクチョウの、ちょっと意外な(?)脚の畳み方。

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池のほとりにはレストハウス。動物着ぐるみ体験のコーナー(無料)があります。

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さらに売店では、オリジナル缶バッジや、自由にメッセージが書き込める吹き出し付の絵葉書。これらオリジナル・グッズの詰め合わせセットもあります。

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そして、このパネル。園内展示を支える理念のひとつ「環境エンリッチメント」の解説です。ひとことでいうなら「飼育下の動物たちの暮らしを豊かにする」ということですが、動物の森では、それぞれに本来の生息地に適応し、独自の生態や社会性を持つ動物たちのために、そして、そんなかれらを来園者に実感してもらうために、飼育環境を少しでも本来の生息地に近づけるべく努めています。そんなことを念頭に置きながら、園内散策に出発しましょう。

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まさに目の前の水辺で群れるフラミンゴ。全部で3種類が飼育展示されています。このような列を成した姿は、夕刻近くに、よく見られます。羽の一部を処理しているので、飛んで行ってしまうことはありませんが、吹きつける風に向かってはばたくさまも観察できます(2010/9/23撮影)。

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そして、こちらのゴム・チューブの輪。水面に撒いた固形飼料が広がって、岸辺に流れ寄ってしまわないようにしています。画面奥に注目。カラスたちです。出来る限り、ケージなどで囲い込まない展示を行なっている園内ですが、それゆえにカラスを代表として、餌などを狙ってくる存在もあります。この輪は、そんなカラス対策です。フラミンゴたちは、独特のカーブのくちばしを活かしながら、水面の餌を巧みに食べますが、体の重いカラスは、このチューブには留まれません。なにげない輪にも、フラミンゴへの飼育的配慮が込められているのです。

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こちらも水に囲まれたフサオマキザルの島。多くの霊長類は水に入ることを好みません。その習性を活かし、ここでもオープンエアの飼育展示が可能となっています。

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手渡しの給餌は、やはりカラスなどに奪われることを防ぐため。そして、群れで暮らすかれらの個体ごとの食事量を調節する目的もあります。

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この箱もカラス避けで、中に餌を入れます。

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「南米のチンパンジー」ともいわれるフサオマキザルの知能や器用さなら、蓋付の箱に入った餌を取り出すのはたやすいこと。しかし、カラスには「手」が出せません。

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こちらの「福引」式の仕掛けも固形飼料が仕込めます。手間や時間をかけての食事は、野生での採食のあり方に通じるとともに、動物たちの飼育下での退屈を防ぎ、かれらの能力を生き生きと展示することにもなります。

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張りめぐらされたロープが、南アメリカの森に適応したかれらの姿を引き出します。

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メスのミヅキは、2014/11/9に出産しました。群れの個体それぞれの写真付き紹介パネルもありますので、お目当てを決めて探してみるのも楽しいでしょう。

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親離れしはじめた子どもたちは、一番活発な時期です。こうして運動能力を高めつつ、群れでの社会性も身に着けていくのです。

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こちらはクロクモザルの展示場。

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しっかりと巻きつけることのできる尾、いわば「第五の手」を活かして、アクロバティックな動きもお手のもの。

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わたしたち同様、自由度の高い肩関節を持つので、このような「枝渡り」もできます。さきほど御紹介したフサオマキザルのロープの渡り方と比べてみてください。

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時には立ちあがることも。こんな動きからも、体幹や足などの構造が見て取れます。

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かれらも群れで暮らすため、社会的にもアクティヴさを持っています。

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ボリビアリスザルの島には、来園者が島に入り込み、フェンス一枚でリスザルたちと出逢える「ビューシェルター」があります。

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安全を確信しているのでしょう。ほんのすぐそこで寛ぐ姿も観察できます。

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水に入ることはなくても、飲んだり戯れたりは、よくあることです。木立ちの中のリスザルに、アマゾンの熱帯雨林が偲ばれます。

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「ふれあい動物舎」では、また別のかたちで動物たち(モルモット)との間近さを体験できます(※)。

※来園者の御了解を得て掲載しています。

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ゆるやかな時間を過ごすポニーたち。4/4(土)~5/6(水)の土日祝日には、別途設けられた円周状の会場で、かれらと乗馬体験を楽しむこともできます(※)。

※各種イベントには有料のもの・期間限定のものもあります。詳しくは園のサイトや園内情報で御確認ください。

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今年の干支のヒツジ。4/25(土)~5/6(水)の土日祝日には「毛刈りイベント」が行なわれます。ウマ・ヒツジなどの家畜は、わたしたち人間が生活をともにするべく改良を繰り返し、つくりあげてきたものです。ヒツジの毛は定期的に刈ってやらないと伸びすぎてしまいます。野生動物に対しては、適切な距離を保って、かれら本来の生活環境ともどもに守っていくことが必要です。一方で、より積極的に交わり、ふれあい、そして世話もしていかなければならない家畜のありようにも関心を向けていたいと思います。

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指定された餌を購入することで、餌やり体験も楽しめます。

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ヤギの運動場につくられた櫓構造。ヤギは元々、高いところを好み、岩山などでもダイナミックに活動できる能力を持っています。ここにも、飼育動物の生活を少しでも豊かにしようという、動物福祉の観点からの環境エンリッチメントが行なわれているのです。

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こちらは、南アメリカ産の齧歯類2種(カピバラ・マーラ)の暮らす中に、わたしたちが歩み入ることができるエリアです。
世界の齧歯類の最大種であるカピバラは、半水生ゆえに目・鼻・耳が一列に並んだ配置になっています。カバと同様、水に身を潜めながら、視覚・嗅覚・聴覚で、あたりの様子をモニターできるのです。成熟したオスの証である鼻づらの盛り上がり(モリージョ)が目立つのは、オスのケージ(当年5歳)です(※)。
一方でマーラは、草原に適応してウサギや小鹿を思わせる容姿に進化しました。
3/28(土)~5/6(水)の土日祝日には、カピバラ・リスザルの餌やりに、来園者も参加できます。いつも以上に親しく観察すれば、ケージを見つけるのも、あっという間?

※このエリアにも個体識別プレートが備わっています。

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個体識別と言えば、ラマだって、見わけられます。昼下がり、おしなべて寛ぐラマたち。その中でひとり、干し草の残りなど食べているのは、顔の模様が個性的なハニー(メス)です。

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マナヅルとなると、見わけることは難しいかもしれませんが……。向かって右側のケージにいるのは、つがいの2羽です。

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そして、左側は、かれらつがいの子どもで、オスメスのきょうだいです。親から子へ、動物園のいのちをつなぐ繁殖の営みが、そこにあります。

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そんないのちの連なりは、ここにも。カピバラに隣接するアカカンガルーのエリア。一枚目の写真の奥では、母親の育児嚢(ふくろ)から、かなり育った子どもの肢が覗いています。かたや、寛ぐ別のメスの育児嚢に収まった子は、毛も生えそろわぬ尻尾を見せています。こちらは、独り立ちにはまだしばらくかかりそうです。

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通り抜けのできるカンガルー・エリアの片方のゲート脇には、カンガルーの育児嚢の中での子供の成長を順繰りに見ることができる解説装置が設けられています。

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こちらはイエウサギ。家畜と捉えることができ、動物の森の飼育個体も、一部が交代で、ふれあい動物舎(前掲)に出ています。しかし、かれらは元々はヨーロッパ系のアナウサギ(野生動物)を飼いならしたものです。

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かれらが放し飼いにされた、この運動場では、穴掘り行動や、後ろ足が前に着き、前足2本は前後に並ぶという独特の足運びでの走りなど、当園のコンセプトにふさわしい自然な習性の数々が観察できます。穴は、そのままにしておくとウサギが脱走してしまうので、ウサギを寝部屋に収容した後に、飼育員が埋め戻しています。

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こちらも、動物たちの自然な暮らしを支える飼育の営みが見て取れる構図。オグロプレーリードッグは、自分たちで掘った巣穴で暮らしています。しかし、そんな野生的な生活が出来るのも、日々の整備に余念がない飼育員の働きがあってこそです。動物園は、もっぱら「野生を展示する場」。だからこそ、そんなありようの基盤となる、行き届いた施設や入念な飼育管理が必要なのです。

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広々とした園内を一番満喫しているかとも思われるエジプトガン。園内随所で出逢えます。かれらとわたしたちが、ともに和める世界。それは人の手で支えていかなければならないものでもあります。動物の森の日常は、それを教えてくれているように思えます。

 

次回は、3/25(水)の掲載予定です。

 
海の中道海浜公園・動物の森
人と自然がふれあう動物園
公式サイト
〒811-0321 福岡市東区大字西戸崎18-25
Tel:092-603-1111(海の中道海浜公園管理センター)
飼育動植物 約50種500点
開館時間
3/1~10/31 9:30~17:30
11/1~2月末 9:30~17:00
※プール営業日は、9:00~18:30(季節によって変更することがあります)
休館日
12/31・1/1・2月の第1月曜日とその翌日
自然災害(台風・大雨・地震・津波等)によりお客様の安全な利用が確保できない場合は臨時休園します。

アクセス
JR香椎線・海ノ中道駅下車すぐの海の中道駅口ゲートから動物の森東口まで、徒歩で約20分(※)。詳しくは、こちらを御覧ください。

園内移動用のパークトレインやレンタサイクルもあります。

 

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